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アンワル氏の無罪判決、野党の団結強化を促進

2012年01月11日 06:00 JST配信

【クアラルンプール】 野党連合・人民同盟(PR)のリーダーであるアンワル・イブラヒム元副首相(64)がこのほど同性愛事件で無罪判決を勝ち取ったことの影響について、様々な見方が出ている。
アンワル氏が無罪となったことでPR側はこれ以上の同情票の上乗せが期待できなくなった、また政府の介入が無かったことで与党連合・国民戦線(BN)のイメージが回復したとの指摘もあるが、おおむねPRにとってプラスとの見方が主流となっている。
イスラム社会において絶えず同性愛疑惑の厳しい目に晒されていたアンワル氏が晴れて無罪となったことで、堂々と次期首相候補として名乗りが上げられるようになったことは大きい。またこれまで被告人という立場から曖昧だったアンワル氏がPRの確固たるリーダーとして位置づけられれば、PRの構成3党(人民正義党=PKR、民主行動党=DAP、汎マレーシア・イスラム党=PAS)の対立が回避され、さらに求心力が高まると指摘されている。
政府与党が選挙改革に続いて司法面でも改革が進んでいることを印象づけることには一定の成功を収めたと見る向きもあるが、次期総選挙に向けてさらにBN内部の改革を加速させる必要に迫られている。
その次期総選挙の実施時期については、アンワル氏自身は景気やインフレ、外国投資などの難題が待ち構えていることから先送りすることは難しいとして、3月から6月に行われるとの見方を示した。
DAPのリム・グアンエン書記長(ペナン州首相)は、野党に追い風となったことで総選挙がやや遠のいたとの見方を表明。司法の独立が保証されたということが政府与党の得点になるとは思わないと述べた。
PKRのチュア・ジュイメン元保健相は、前回の同性愛裁判の直後の1999年に行われた総選挙で同情票が野党に大量に流れたことを挙げ、今回もアンワル氏が有罪となっていればBNにとってさらにダメージになっていたとし、BNにとっても幸いだったとの見方を示した。
■判決直後に3度の爆発、5人が軽いケガ■
無罪判決のあった9日の判決直後に、アンワル氏の支持者5千人あまりが集まるクアラルンプール(KL)高等裁判所裁判所周辺で3度にわたる小爆発が起き、合計5人が軽いケガを負った。
最初の爆発はアンワル氏の無罪判決があってから約45分後の午前10時15分ごろで、車を破損し2人が軽いケガを負った。2、3度目の爆発は午前10時55分ごろで、数台の車が破損し3人が負傷した。
警察が交通整理のために置いたコーンに仕掛けられたとみられ、警察がアンワル氏の支持者を狙ったものとみて捜査を開始した。

中国報、星洲日報、ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、ザ・サン、1月10日

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