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ロヒンギャ難民、収容施設で調整難航か マレーシア領内でも埋葬地発見

2015年05月25日 20:44 JST配信

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ミャンマーのロヒンギャ難民が乗った多数のボートがスマトラ島やランカウイ島の近くで漂流しているのが発見された問題で、一時的な受入れを決めたマレーシア政府だが、収容施設の設置場所を巡って紛糾している。

非人道的だとする批判を躱すために受入れ自体は決めたものの、7,000人にのぼるとみられる「やっかいもの」扱いの難民を積極的に受入れたくないのが連邦政府や州政府の本音。特に野党が政権を掌握するペナン州とは調整が難航しそうだ。

出入国管理局が、国内のいくつかの場所を候補地としてリストアップ。連邦政府は難民船の位置から近いペナン州やケダ州に受入れ施設の設置を打診したが、両州ともに拒否の意向を示している模様だ。

カリド・アブ・バカル警察長官は、国家安全評議会での審議の上で最も適切な場所を選定するとした上で、ペナンが最有力候補であると述べた。

連邦政府の一方的な主張をを受けて、ペナン州のリム・グアンエン州首相は、州有地に限りがあるので難民を受入れるなら国有地にすべきと言明。アハマド・ザヒド内務相は、人道的見地から引き続きペナン州に受入れを求めていくと応じた。

ペナン州政府内からは、国防省が管轄する既存の徴兵キャンプを活用してはどうかとの案も上がっている。全国にはこうしたキャンプが85カ所あり、ペナンには4カ所あるという。

■マレーシア領内でも難民の埋葬地発見■

アハマド・ザヒド内務相は、先ごろタイ国境に近いペルリス州のパダン・ベサルとワン・ケリアンで、多数の難民が埋葬されているのが発見されていたことを明らかにした。同相は「マレーシア政府の関与はないが、この事実はマレーシア人が人身売買に関与していることを示している」と述べた。

25日の警察発表によると、これまでに139の墓が発見され、一部は複数の遺体が埋葬されていた。調査は5月11日から23日にかけて行われたという。

埋葬地は30カ所ほどあり、死因などは不明だが全部で少なくとも百体以上の遺体が埋葬されているとみられる。ロヒンギャ難民だけでなくバングラデシュ難民も含まれているとみられている。埋葬地周辺に住む外国人や村民が逮捕されたとの情報もある。

今回の大量の難民漂流事件の発端は、タイ南部にある「奴隷キャンプ」で大量の遺体が見つかったこと。これを受けてタイ当局による斡旋業者への摘発を強め、斡旋業者が難民を置き去りにして逃走したという。これまでも難民が斡旋業者を通じて密航していたが、あまり表沙汰になることはなかった。

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